2007年04月08日(日)
隆 慶一郎という作家 [戯れ言]
iTunes StoreでGLAYの新曲『鼓動』が先行リリース。映画『大帝の剣』の予告編が付いて200円。
つい買ってしまった…。
いや、オレは特にGLAYのファンと云うわけではないンだが、この“PV(だと思った)付きで200円”と云う面白さに惹かれて買ってしまったのだ。(GLAYの熱狂的なファンと云えば、以前いた後輩を思い出す。Macの世界に引きずり込んでやったのだが、今はどこで何をしているのやら…)
この曲を買うと付いてくる『大帝の剣』は夢枕獏が原作の伝奇小説。
『陰陽師』などで、すっかり伝奇小説づいている夢枕獏だが、当時、ハードボイルド小説の北方謙三、ライトノベルの鳴海丈など多くの作家がこのジャンルに参入してきた。
オレの勝手な推測だが、それには一人の作家の影響があったと思っている。
その作家は隆慶一郎。元々は映画やテレビドラマの脚本家だった隆慶一郎は1984年に『吉原御免状』で作家デビュー。その後、『影武者徳川家康』、『吉原御免状』の続編の『かくれさと苦界行』、『捨て童子・松平忠輝』『花と火の帝』などの作品を発表。
この隆慶一郎の数々の作品がちょっとした話題になり、時代小説ブームが起き、これまで時代小説を書いたことのない作家がこぞって書き始めたのだ。
以前、少年ジャンプで連載されていた『花の慶次』の原作が峰 隆一郎の『一夢庵風流記』だと云ったら、若い人には判ってもらえるだろうか。(『影武者徳川家康』も同じ原哲夫が漫画化している)
オレも、デビュー作の『吉原御免状』とその続編の『かくれさと苦界行』で隆慶一郎作品にはまり、そのほとんどを買い揃えているのだが、オレの読書には波があって、読む時は貪るように読むが、読まない時はまったく読まなくなるというクセの所為で、まだ手付かずの作品が多くあったりする。
残念ながら、隆慶一郎は1989年に亡くなり、わずか5年と云う余りにも短い作家生活に幕を閉じている。訃報を聞いた時には本当にショックだった。
遺作『風の呪殺陣』は未完のまま発刊され、4部作としてオレが最も楽しみにしていた『吉原御免状』『かくれさと苦界行』の続編が読めなくなったのが本当に残念。
GLAY−大帝の剣から隆慶一郎と脈絡もない連鎖が思いがけず昔を思い出させてくれた。
また、読書の虫にでもなろうかな。
余談ながら、同じく時代小説家に「峰隆一郎」という人がいて、よく間違えることがあるのでご注意、とウィキペディアに書いてあったのだが、オレも過去にどっちがどっちだか判らなくなったことがあることを白状しよう。
でも、この峰隆一郎のチャンバラ時代小説も結構面白いということを付け加えておこう。
Posted by 源九郎 at 23時40分
コメント
私も最近、小説読んでない。
いかんいかん。。
隆慶一郎、読んだことないなぁ。夢枕獏も。
私の趣味が『読書』というのは嘘かもしれない。。
オレも全然本読んでない。
もう履歴書に『読書』の文字は書けないな。
“PV付きで200円”って確かに面白いね!自分の好きなアーティストのが出たら買ってみよう!
自分って小説読んだことないんだよね。いつもノンフィクション物ばっかり読んでる。
PVだと思ったら、映画の予告編だったンだけどね…(笑
一応PVも邦楽は少ないながらiTunes Storeで買えるンだけど、本物のPVがおまけで付いてきたら、それこそ魅力的なのにね。